カルチャー備忘録

観た映画・読んだ小説・聞いた音楽・撮った写真などを紹介しています。

桜・野鳥の写真を撮りました!

こんにちは!カルチャー備忘録です。

だんだんと暖かくなってきて、桜が見頃になってきましたね。東京の桜は、今週・来週あたりが見頃になりそうです。

そこで今回は、桜の写真をシェアさせていただきます。桜の写真を取ろうと思って外に出たら、ちょうど野鳥が桜の木にとまっていて、写真に収めることができました。野鳥に詳しくなく、この鳥の名前がわからないので、分かる方がいたらコメント欄で教えていただきたいです。

よろしければ最後までご覧ください。

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最後までご覧いただいてありがとうございました。よろしければ、いいねや共有をお願いします。コメントもお待ちしております。

 

【映画評 #9】『きっと、うまくいく』大切な親友を探しに奔走する娯楽大作

『きっと、うまくいく』を見た。2009年に制作されたインド映画だ。インド映画を見るのは初めてだった。序盤、音声は英語かなと思って耳を澄ましていたが、ヒンドゥー語だと気がつき、聞き取るのを諦めた。監督は、ラージクマール・ヒラーニ氏という方らしい。インドの映画監督の名前はよく知らない。まあ、この監督の名前は覚えておこうと思う。

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主演のランチョー役は、アミール・カーンという俳優だそうだ。彼は大学生役を演じていたが、撮影当時、実年齢は44歳だったというから驚きである。余談だが、彼はかの有名なアメリカのラッパー、エミネムにそっくりだった。また、ランチョーがエミネムに似ていることに重ねて言及しておきたいのが、ヒロインに関してである。ヒロインであるピア役を演じたのは、カリーナ・カプールという女優らしい。彼女は、(メガネ姿であったからかもしれないが)、アンジェラ・アキに似ていた。

物語の主軸は「ランチョーという親友を探しにいく」というものだったと思う。このような、大切な人を探しにいくというプロットは、他の映画でもしばしば目にする。今具体例は浮かばないが、思い出したらまた言及したい。

物語の時間軸は、現在だった。現在から、過去を回想する形で、大学時代のエピソードが語られる。現在は、3人ともが成功しており、そのような現在がわかっているから、穏やかな気持ちで回想シーンを鑑賞することができた。ファルハーンやラージューの現在の姿が、序盤で描かれていた。ファルハーンは飛行機で旅行に行くような生活の余裕があり、ラージューには美しい妻がいて、幸せそうな生活をしていた。そのような現在がわかっているからこそ、過去の苦学生時代のエピソードを、笑える過去のコメディーとして楽しめたのかなあと感じた。彼らが通っていたインド工科大学は、エリートが大学であり、アメリカでいうマサチューセッツ工科大学のような教育機関らしい。だから、彼らの成功している現在にも納得がいく。

ウイルス学長が、ランチョーにペンを渡すシーンが好きだった。ランチョーは、工学的な知識を生かして掃除機を改造し、赤ん坊を引き抜くことで学長の娘の出産を助けた。それを受け、ウイルス学長は、ランチョーにペンを渡したのだった。

また、ラージューが自殺未遂をするシーンも印象的だった。ウイルス学長から自分が退学するか、ランチョーを退学させるかと追い詰められ、その重圧で窓から飛び降りたのだった。ラージューは、神頼みを習慣にしていたことからもわかるように、精神的支えを必要としていた。貧乏な家庭の出身で、家族を支えなければならないというプレッシャーもあったと思う。学歴・就職のプレッシャーがある現代の日本にも通ずるものを感じ、印象的だった。

最後に、タイトルのモチーフにもなっている「アール・イズ・ウェル」について言及したい。この言葉は、本作の主人公の一人であるランチョーの口癖だった。何か困難が立ちはだかると、「アール・イズ・ウェル」と自分に言い聞かせ、困難を乗り越えた。この映画は娯楽映画であるし、このような描写には、僕も元気をもらった。しかし、自分に何かを言い聞かせるという行為は、自分に嘘をつくことに繋がるから、必ずしも良い結果に繋がるとは限らないと考えている。

ここまで理屈っぽく、好き勝手に色々書いてきたが、僕はこの映画が大好きだった。辛いことがあった時にこの映画を見返したら、元気をもらえると思う。

 

【書評 #1】原田マハ『楽園のカンヴァス』

本作を読んで、アンリ・ルソーという作家に興味を持った。

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そこで先日、国立近代美術館へ行き、アンリ・ルソーの『第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神』を見てきた。素朴派の絵画に親しみはなかったが、完成度・芸術性の高さに魅せられた。本作を読んで、アンリ・ルソーという画家に親しみを抱いていたから、彼の描いた絵画を食い入るように見てしまった。

この小説に関して、他のレビューで絶賛されていることに共感することはできる。しかし、僕は講評会においての2人の主張は、陳腐であったと感じてしまった。ティムと織絵、二人ともが研究者であるのだから、論理的な説明で僕らを驚かせてほしかった。

他の人のレビューを読んでいて、「前半は読むのに時間がかかったが、後半はスラスラと読んでしまった」というものがあった。僕は、読むスピード自体は前半も後半も一律であったが、どちらかといえば、前半の方が楽しめたように思う。後半の畳みかけるような伏線回収に、どちらかといえば興醒めしてしまった。なんというか、物語ができすぎており、現実感を欠いているという感想を抱いた。

ここまで、なんだか否定的な感想を書いている。しかし、僕は本作が嫌いなわけではない。というか、むしろ好きだった。どこが好きなのかと言えば、それは、この作品が極めて実際的だからだ。フィクションではあるものの、アンリ・ルソーパブロ・ピカソなどの有名画家が多く登場し、彼らの史実に基づいて物語が構成されている。そのような作風から、この作品は極めて実際的だと感じた。

【映画評 #8】『嘘を愛する女』監督:中江和仁

最近、洋画ばかり見ていた。その反動もあってか邦画が見たくなり、『嘘を愛する女』を視聴した。ネットフリックスで見た。監督は中江和仁、主演は長澤まさみ高橋一生だった。2015年に行われた第1回「TSUTAYA CREATERS' PROGRAM」のグランプリ作品らしい。

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中江和仁は、もともとCM制作の監督をしていたそうだ。本作『嘘を愛する女』の映像に関して言えば、クセのない、受け入れられやすい映像であったと思う。瀬戸内での映像など、美しい描写もいくつかあった。このクセのない映像は、CM制作仕込みのものなのかと思いを巡らせた。

俳優らの演技に関して言及する。高橋一生はとても上手かった。起きている時の演技はもちろんだが、くも膜下出血で倒れ、病室で寝ている描写において、瞼をピクリとも動かさない演技に、驚嘆した。長澤まさみの演技には、少々不満だった。彼女は綺麗だし、スクリーン映えする。しかし、演技に関して言えば、演技が演技くさい。病室で、高橋一生に「目を覚まして」というシーンがあるのだが、その演技に特に演技くささを感じた。

助演に関しても少し言及しておく。探偵の海原匠を演じた吉田鋼太郎の演技は、圧巻であった。本当に、さすがという感じだった。また、意外にも心葉を演じた川栄李奈の演技が、上手いと感じた。不思議ちゃんキャラを巧みに演じていたように思う。
意識を失った小出桔平(高橋一生)が書いた小説をもとに、川原由加里(長澤まさみ)が彼の本当の姿を探るという物語は、ワクワクした。最後まで飽きずに見ることができた。結末に関して言及すると、小出桔平の妻のサイコパスな描写は、過激だったし怖かったが、興醒めはせず引き込まれた。

ラストシーンは、小出桔平が目を覚ましたところでエンドロールが流れる。ハッピーエンドだ。病室で桔平の看病をする由加里の映像がビビッドで美しかった。今でも鮮明に覚えている。他の方々のレビューを見る限り、あまり評価の高い映画ではないようだが、個人的にはとても楽しめた。

【映画評 #7】『アウトロー』監督・脚本 クリストファー・マッカリー

こんにちは。映画評、第7回です。

今回は、クリストファー・マッカリー監督・脚本の『アウトロー』を紹介します。本作は、英作家リー・チャイルドによる人気ハードボイルド小説『ジャック・リーチャー』を、クリストファー・マッカリーが映画化したものです。主演は、トム・クルーズが務めました。今おすすめしたいアクションサスペンスです。

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ブログを読んでいただいてありがとうございます。今回は、2012年にアメリカで制作された『アウトロー』を紹介しました。いいね・コメントなどお待ちしております。ではまた。

【美術展ログ #4】アンリ・ルソー『第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神』国立近代美術館「MOMATコレクション」

こんにちは。美術展ログ、第4回です。

今回は、アンリ・ルソー『第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神を紹介します。本作は、1905年から1906年にかけて制作されました。

アンデパンダン展とは、誰もが出品できる無審査の展覧会のことです。正規の美術教育を受けていないルソーにとって、アンデパンダン展は大切な活動の場でした。本作では、自由の女神が青空に舞う様子が描かれています。これは、アンデパンダン展の「自由さ」を表したものです。絵画下方、ライオンの右側に2人の人物が握手をしているのが見えます。左側がアンデパンダン会長で、右側がルソーです。

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本作を描いたアンリ・ルソーに関して、簡単に説明します。アンリ・ルソー(1844-1910)は、フランス素朴派の画家です。素朴派(naive art)とは、下手さ・稚拙さが魅力的である絵画のことを指します。彼は、パリ市の税関の職員をしており、仕事の余暇に絵を描く「日曜画家」だったことから、ドゥアニエ(税関史)ルソーの通称で知られています。生前は、ロートレックゴーギャンピカソアポリネールなどの少数の理解者によってのみ、評価されました。日本国内では、藤田嗣治などに対して、影響を与えました。「日曜画家」ではありましたが、その芸術性・完成度が高く、キュビスムシュルレアリスムに影響を与えたと言われています。

ブログを読んでいただいて、ありがとうございます。今回は、国立近代美術館に展示されている、アンリ・ルソーの『第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神』を紹介させていただきました。少しでも役に立った・勉強になったという方がいれば、いいね・コメントなどお待ちしております。ではまた。

【美術展ログ #3】ポール・セザンヌ『大きな花束』国立近代美術館「MOMATコレクション」

こんにちは。美術展ログ、第3回です。

今回は、ポール・セザンヌの『大きな花束』を紹介します。本作は現在、国立近代美術館で鑑賞することができます。本作は、1892年から1895年にかけて制作されました。花束の放射状の広がりが美しいです。以下に、本作を撮影した写真を貼っておきます。↓

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本作の作者であるポール・セザンヌについて、簡単に説明します。ポール・セザンヌ(1839-1906)は、フランスの画家です。当初は、印象派の画家として、クロード・モネやピエール・オーギュスト=ルノワールらと共に活動していました。しかし、1880年代からは、伝統的な絵画様式に囚われない、独自の手法を探求しました。彼は、ポスト印象派の画家として知られ、キュビズムなど20世紀の美術に多大な影響を与えました。このような功績から、「近代絵画の父」と呼ばれています。

ブログを読んでいただいてありがとうございます。今回は、国立近代美術館で展示されているポール・セザンヌの『大きな花束』を紹介しました。本作に興味を持った方がいれば、国立近代美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか。また、このブログを読んで、少しでも参考になった・勉強になったという方がいれば、いいねやコメント、シェアなどお待ちしております。ではまた。